2004アジアスカッシュ

選手権大会個人戦

(マレーシア)のレポートです

7月19日(土)から21日(月)までの個人戦(準決勝)を見てきました

スカッシュとは関係ありませんがクアラルンプールのランドマークであるペトロナスツインタワーです。中には巨大ショッピングモールやISETANも入っていてにぎわっています。「モスク」をイメージして建てられたそうですが、夜はライトアップされてこんな感じです。

ナショナルスカッシュセンターの正面玄関です。 入り口は小さいですが、中は観客席付(多分600席くらい)の4面ガラスのセンターコートBとテクノをもっと巨大にした客席付コートが横並びになんと10面!Dの計11面の施設です。 今更ながら日本もテクノを失ったのは痛いですね。

B

オン・ビン・ヒーVS石渡康則選手の個人戦2回戦です。 館内は冷房は効いているのですが、コート前は暑いので巨大な扇風機が設置されています。石渡選手も頑張っていましたがビン・ヒーははっきり言って余裕ありました。

オン・ビン・ヒーVS石渡康則選手の個人戦2回戦です。 館内は冷房は効いているのですが、コート前は暑いので巨大な扇風機が設置されています。石渡選手も頑張っていましたがビン・ヒーははっきり言って余裕ありました。

D

西尾麻美VS松井千夏。 女子は2回戦で残念ながら日本選手同士の西尾VS松井のカードになってしまいました。アジア選手権の結果は2006年のカタールのアジア大会のスカッシュ競技のドローやシード決めにも影響します。ここで日本選手同士の星の潰しあいは非常に勿体無かったです。結果は3-1で西尾選手が勝ち中部OPのお返しをしました。

ニコル・デイビットVS西尾麻美。 アジアNo1と西尾選手の対戦です。最初はいろんなショットを駆使して何とか喰らいついていた西尾選手でしたが、やはりショットのスピード、パワーと展開の速さに段々と引き離されてしまいました。ニコルのレベルはすでにアジアの域を超えていて、まだ20歳ですが世界の頂点が近いことをうかがわせます。

クウェートの16歳 2回戦でブリティッシュジュニアU19歳チャンピオンをファイナルで破り(多分1時間半以上やってました)、3回戦では香港No,1のウォンワイハンを3-0で簡単に倒してベスト8に入ったクウェートの16歳のAbd Khalid Mazayin(何て発音するのかわかりません) 君です。背なんか小さいのにすごいセンスの持ち主です。さすがに準々決勝ではアズランに負けましたが彼もいずれ世界のトップクラスになるのでしょうか!?「写真撮ってもいい?」って聞いたら、そばにいたコーチの顔をうかがい、コーチが「いいよ!」と頷くとにっこり笑って撮らせてくれました。
準決勝からセンターコートのみを使いますが、試合が終わると両選手にインタビューします。インタビュアーはアジアでは有名なマレーシアコーチのメジャー・マニアム氏です。ニコルVSヨシュア・チナッパ(インド、1月のブリティッシュJrU19準優勝)は2ゲーム目をチナッパが先にゲームボールを握ったのですが、結局はニコルが何もなかったかのように3-0で勝利しました。チナッパはイギリスや今大会の他の試合よりも良い出来だったのですがニコルの敵ではありませんでした。
シャロン・ウィーがレベッカ・チューに勝利! 長いショットのラリーから甘くなるとドロップショットを落としあうという展開で地元の大声援も見方につけたNo,3シードウィーがNo,2シードのチュー(香港)を倒しました。3-1でしたがやはり1時間以上の試合で終わった後はウィーの周りは地元の観客や関係者らで歓喜の輪が出来ていました。対照的にアウェーの香港チームは落胆しておりこれはとてもインタビューできる雰囲気ではなかったので行われず、両者の声は聞けませんでした。

注目のマレーシア同士の男子準決勝のオン・ビン・ヒーVSモーッド・アズラン・イスカンダールの試合は残念ながら写真は撮ってません、久々に見る世界レベルのラリーは見応えがありましたが(ラリーに釘付けになったので写真撮るのを忘れてました!)なんと1ゲーム目だけで50分くらいかかってアズランがとりました。新聞にも「準決勝で負けるために来たのではない!」とアズランのコメントが載っていたとおり気合の入ったショットの連続です。数年前にアズランは日本にも来ていますが、当時と違い体格も変わりショットのスピード、体のキレがものすごいです。ビンヒーもそうですがさすがにヨーロッパのサーキットで活躍しているだけのものはあります。特にフォアハンドのクロスのスピードは恐ろしく速く、スイングが見えません。(決して大袈裟ではない)瞬きも出来ないラリーなので眼が乾いて仕方なかったのですが持って行った目薬が役に立ちました。 しかし2ゲーム目以降はペースダウンしたアズランがミスを連発し、結局1ゲーム目から全然ペースが変わらないビンヒーが勝ちました。今は世界ランク20位に落ちてしまっているビンヒーですが27位で22歳になったばかりのアズランには差を見せたというところでした。 準決勝第2試合は飛行機の都合で見れませんでしたが、世界19位のマンスール・ザマンが勝ちました。 このザマンはショットのコントロールが非常に正確で、そんなに強打はしないのですが確実に相手を動かしてラリーを支配するタイプです。 ビンヒーとザマンの試合は本当に見たかったです。アジア選手権は2年に1回行われるアジア地区No,1を決める大会で、世界のサーキットで活躍する選手も参加する大会です。試合は全部無料で見ることができましたが、マレーシアなどは物価も安く(タクシー代などはおよそ日本の1/10)、滞在中はお金も殆どかからないのでまた行ってみたい場所でした。 T.I